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前回はデニム生地の製造工程を自社内で全て一貫して行なっている企業として「カイハラ」を紹介しましたが、「紡績」以外の全工程を自社内で行なっている国内唯一の企業があります。
それは第三回で紹介したデニムの聖地「岡山県」の南西部、井原市に本社を構える「クロキ」です。

こちらの「クロキ」は「カイハラ」と並んで日本を代表するデニム生地メーカーで、世界からも注目を集めています。

「クロキ」の前身は1950年に創業し、衣料用や工業用綿布を製造販売していた「黒木織布」
1960年代には高い技術力を活かし「綛染め(かせぞめ)デニム」の製造販売も行っていました。

1970年代に入るとそれまでの「綛染めデニム」ではなく「ロープ染色デニム」の需要が高まったため、全面的にジーンズ用デニム製造へとシフトします。

1980年代から自社一貫生産を目指し「整理加工」を行なう「デニム原反加工設備」を設置し「商品センター」を開設。
1990年代にはロープ染色機を設置し「染色センター」を開設しました。

以降「紡績」以外の工程を全て自社で行ない、自社専用の「配送センター」も構え国内外へのフレキシブルな対応も可能となりました。

本社付近に併設されている自社の織布工場

全ての工程を自社内で行うことで安定した生産性と高いクオリティを維持することができ、その証拠に「クロキ」のデニムは国内に留まらず、CHANEL・LOUIS VUITTON・GUCCI・PRADA・Ermenegildo Zegnaなど海外のラグジュアリーブランドの製品にも多く採用され、今や海外向けの生産・売り上げが全体の7割にのぼります。

「クロキ」のデニムを使用した、オランダのブランド「DENHAM」のジーンズ

また製造面のみならず環境問題にも高い関心と配慮を行なっており、工場から排出される水は厳しい環境基準に守られ野菜や米の栽培に利用された後河川に戻る仕組みを取っています。
「クロキ」では井原市の豊富な天然の軟水を使用して染色・加工を行なっていることもあり、この循環の仕組みは全ての現場で厳守されているとのことです。

自社染色工場の近くを流れる小田川

「クロキ」は「カイハラ」と並び日本のデニム産業をリードするメーカーとして世界から認知され、熱い視線を浴び続けています。

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